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どですかでん:画像/壁紙[日本映画]


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最新作品評価

2008/02/05 悪い(-1 pnt) by HUNGRY SPIDER
原作は未読。
自分の本作に対する正直な感想は、「なんだこれは…!!」というものだ。その、あまりに陰湿で狂気的な世界観は、自分の目から見ると「異形」そのもので、作品世界に馴染むことなど、到底不可能だった。

しかし、だからと言って本作を駄作と断ずるつもりはない。と、いうより本作、完成度で価値を決めかねる類の作品だと思う。
作中には、確たる「主人公」のポジション、明快に「ストーリー」と呼べる程の筋書きが用意されていない。登場人物を替えつつ、淡々と、日常の些細な動きを、ぶつ切り的に描写しているだけなのだ。しかも、そこに製作者住人たちに対する暖かい眼差しが向けられないどころか、どちらかと言えば非難めいた眼光が貫かれている。

戦後当時に確立していたヒエラルキーの最下層に位置する者…即ち、恐らくは社会から零れたであろう者たちが、小汚い集落で、卑屈な想いを抱いて暮らしている…その街はまさしく「墓場」のようであり、住人たちは「ゾンビ」のようだった。そして彼らからは、正直言って「生気」を感じない。とりわけ、労働に従事していない者共の廃人振りはどうだ。矮小な観念に支配される者、現実と空想の境界が曖昧になっている者、口を利くことさえ忘れた者…誰も彼も、虚構に支配され、そこから抜け出せなくなっている。一方、主婦業も含めて、労働に従事している者は、本作の登場人物の中では比較的朗らかだが、実は彼らも作中の「光」にはなり得ない。外界を知らないで、内輪だけで小さな満足に浸ることに終始しており、その様は閉塞感に溢れているからだ。この意味では、彼らも上述の「廃人」と、度合いの差はあれ本質は変わらない。

登場人物が全てそんな風に描かれていては、病的な程に陰湿な世界観が紡ぎ出されるのも無理はないのだが、本作はそれらに対して冷ややかな視線を送り続けている。作品の閉塞感や、人物の「歪み」を矯正しようとする試みが何一つないことが、非難の証拠ではないだろうか。汚い己を汚いまま、長々と晒し者にされるのは、恐ろしく過酷な生き地獄だろう。本作は、作品世界に生きる者全てに、その地獄を味わわせている。そもそも、「どですかでん」という稚拙な擬音をタイトルとすること自体に、何かしらの皮肉を感じられてならない。

本作の意義は、その「晒し者」たちに対して、視聴者が何を感じるかを厳しく問うているところだろう。本作の世界を頑なに拒絶するか、反面教師として明日に繋げるか、我が身に通じるところを見出すか…これは、皆さんの感性に合わせて、といったところなのだと思う。これが、「本作は完成度で価値を決めかねる作品」という、自分の考えの理由だ。
ただ、自分は感性が未熟なのか、情けないことに、本作に対しては目を背けたくなることしきりだった。140分という尺で、あの世界を見つめ続けなくちゃならんのは、殆ど「苦行」だとさえ感じた。知性より精神が限界(苦笑)。う〜む、10年後に見直したら、感想もまた違ってくるのだろうか…

視聴後に「疲れ」と「後味の悪さ」を強く感じた自分としては、どうしても評価が辛くなってしまう。ただ、本作は存在意義を否定できる程、簡単な作品であるとも思えない。完成度を求める類の作品ではないようだし…難しいところだ。
以上の理由と感想から、自分の本作に対する評価は「悪い」とさせていただきたい。

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「その、あまりにも貧乏で、不幸でお先真っ暗な状態なのに、みんな明るく振舞ってるのがついていけませんでし...」 by ラブかな


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